こんにちは、歯科医師の小竹です。
新元号は令和に決まり
お札も新しく変わるようですね。
皆さま、今日はお札つながりでのお話です。
1ドル札に描かれている
ジョージ・ワシントンについてご存知でしょうか?
 
この肖像画、実は入れ歯が飛び出ないように
口を閉じていると言われています。
 
ジョージ・ワシントンは
アメリカ初の大統領で
アメリカの独立戦争に大きく貢献しました。
 
実はジョージ・ワシントンは
若いころから歯が悪く
28歳頃から部分入れ歯を使うようになり
大統領に就任した50代後半から
総入れ歯を使うようになりました。
大統領になった時には
下の歯一本しか残っていなかったそうです。
《ジョージ・ワシントンが使っていた
とされる入れ歯の写真》
 
当時の入れ歯は、今の入れ歯と違い
歯を動物や人の死体から利用したり
鉛などを使用しているため
とても重く1.3キロあったと言われています。
お口の中に1.3キロって結構重いですよね。
また、口を開けるときは、バネの力で
入れ歯が開くようになっていました。
けれども、反対に口を閉じるときは、
バネに逆らって食いしばらなければ
ならなかったそうです。
 
ジョージ・ワシントンが使用していた
バネを使ったタイプの総入れ歯は、
口から飛び出してしまうこともあり
それで1ドル紙幣の肖像画のように
口をしっかり閉じて押さえつけておく
必要があったというわけですね。
 
そう思って肖像画を見ると
口が真一文字になっていて
苦しそうに見えます。
 
晩年は、そういったこともあり
演説することを
とても躊躇っていたそうです。
けれども、大衆からの支持はあつく
『3期目の大統領も!』
という声もありましたが
それを拒否したのも口のトラブルが
原因だったのかもしれません。
 
また、ジョージ・ワシントンは
化膿性扁桃腺炎という咽喉感染症にかかり
これが急性の喉頭炎と肺炎に変わり
容態が急変したワシントンは
自宅で67歳で死去したとされています。
 
もしかすると
歯周病か入れ歯に菌が沢山いて
咽頭や肺に感染していたのかもしれませんね。
お口のトラブルは
早めに治した方がいいですね。