こんにちは、歯科医師の小竹です。
虫歯が深く、削られたら痛み出た!
このヤブ医者!
そんな風に思った経験はありませんか?
 
・・・・あまり、あってほしいとは
思いませんが
その時何をしているのかをお話します!
 
 
実は虫歯が深く、
神経が見えてしまった場合
ひと昔前なら必ず神経をとっていたのですが
最近の治療では
神経を保護するお薬を置いて
神経を保存することができる場合が
あるので、
そのようなことをしているのです。
 
 
神経を保護するお薬を置いて
治療がうまく行けば
神経を残すことが可能です。
 
けれども、神経にむし歯菌が
感染しているか、していないかは
相手が細菌であるが故に
目で見て確認することが出来ないため
生死の判断が困難な場合があります。
 
 
もし、万が一神経まで
感染してしまっていた場合
神経の症状として激しい痛みを
伴うことがあるのです。
 
そういった場合は残念ながら
神経を取り除く処置へと
移行する場合があります。
しかし、必ずしも
痛みが出ている場合は
神経を取り除くわけではなく
 
むし歯をとったことで
神経に細菌感染が起こっていなくても
一過性に神経に炎症が起きていることも
あるので
 
『痛み=神経の処置』
ということではないです。
そこはよく精査して処置を行っています。
 
神経を保護してから
歯の根の処置に移行するか否かは
初期の段階だとレントゲンで
根の先に病気が写ることが少なく
患者さんの痛みによって
行うか行わないかが決まってくるので
とても曖昧な部分があります。
 
そこで良く聞かれるのは
神経を残すメリットです。
そんな痛い思いをさせてまで
神経を残す価値があるので
歯科医師として
なるべく神経をとりたくないのです。
 
神経をとってしまうと起こることがあります。
 
・神経をとると歯の痛みを感じず
   むし歯が重篤化してからじゃないと気づかない。
・神経をとることで歯の根が割れるリスクが
   高まり、抜歯になり易くなる。
・神経の処置は、治療が困難で
   その治療自体回数や時間がかかってしまう。
・神経をとることで歯の色が黒く変化する
などなど
 
とってしまうと起こることが色々あります。
ですから、なるべく神経を保存的に
治療をしているのです。