こんにちは歯科医師の小竹です。
皆さま、癒合歯ってご存知でしょうか?
その名の通り、
歯と歯がくっついて
生えてきてしまうものです。
これは原因は定かではありませんが、
現時点では、
人のアゴが小さくなり短縮され
隣との歯の距離が十分に確保されず
歯を形成するスペースがないため
くっついてしまうことで
起きてしまうという説が有力です。
癒合歯は下の顎に多く存在し
下の乳側切歯と乳犬歯が最も多く
2番目に乳中切歯と乳側切歯、
3番目に上の歯で乳中切歯と乳側切歯と
言う順に見られることがあります
《癒合歯の口腔内写真》
割合としては
乳歯で2〜3%、永久歯で1%程度、
全体で4%程度と言われています
言い換えると
25人に1人程度なので
クラスに1人はいるような
割合ということです
癒合してしまっていても
正常に噛むことができる場合は
特に問題ないとされています。
ただし、
・癒合している間の溝が
むし歯になりやすいこと
・くっついてしまっているので
生えかわりがうまくいかずに
癒合している歯を2本とも
抜かなければならないこと
・癒合している歯の下の
大人の歯が先天的に
欠如している割合が高いこと
《癒合歯の場合、その割合は
50%で欠如していると言われています》
・大人の歯が欠如している影響で
歯のバランスが悪くなり
将来的に矯正治療が必要になる
可能性があること
などがあげられます。
癒合している歯の溝が
むし歯にならないように
シーラントという
清掃性の悪い溝の部分を
むし歯にならないように
溝を埋める処置を行う場合もあります。
《癒合歯のレントゲン写真》